母はよく私に手をあげる人でした。
古い人間なので珍しいことではないし、
決してやりすぎていたとも思いません。
ごくごく全うな母親で、かあちゃんタイプな母です。
父も母と同年代の人間ですが、反対に暴力が嫌いで
母が私に手を上げるのが嫌いだったようです。
父は少しだらしないですが、教える事が好きで、気のいい人です。
これも小学生低学年の頃です。
私は冗談から父を軽く叩く事がありました。
ある時悪ふざけがすぎて、気に食わない事を言われて父の頬を叩いた時に
思いっきり仕返しを食らった事がありました。
それはそれはショックでジワ~っと涙が出てきました。
しかし我ながらまともな親です。
でも何より一番ショックだったのは本当に怪我をさせた事です。
何か父と言い合いをして、煙たがって
「うるさいな!」と本を父の顔に投げつけました。
よく漫画やアニメの表現にあるように
本がうまく開いて顔に当たると思っていたんです。
(なんて馬鹿な娘!)
しかし実際には角が当たり
「イタッ」と言って父が目を抑える姿を見て
一瞬父の目が潰れてしまったと思って血の気が引きました。
父のまぶたに見事な赤紫色のアザが出来ていました。
「お父さんゴメンネゴメンネ」と謝ると「いいよ、気にするな」
と言ってくれました。
どっこい私はすぐに、母に怒られるだろうな~と自分の心配を始めます。
母がすぐに父のアザを発見して「どうしたの?」と聞くと
父が「立ち上がるときテレビの角にぶつけた」と嘘を付きました。
(部屋の入り口にブラウン管テレビを置いていました。)
なんだか私は、泣きたいような申し訳ないような
居た堪れなくなってすぐ部屋を出ました。
私はいわゆる苦痛系と呼ばれるものも好きですが、
妙に慎重になりすぎてしまうのは
こういう事が影響しているのかなと思って書いて見ました。
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comment
なんか、ふうーnと思っちゃうような記事ですね。
私はS子さんよりお父さんにずっと年齢が近いと思いますが、気持ちはわかりますね。そんなつもりじゃなかったという子どもの狼狽が瞬時にわかったんでしょう。
ちょっといい話です。
2010/07/04 23:41 | kaisub [ 編集 ]
>kaisubさん
たまに今でもこんな感じの失敗をします。
もしここでストレートに怒られたなら
「怒られて当然だな」ぐらいにしか思わないんですけど
こんな風に怪我させたのに気を使われるとずっと記憶に残ります。
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